残業代の請求を自分で会社にした話です。支払に応じてもらう方法

会社を辞めてすぐ、未払い残業代を元々勤めていた会社に請求をしました。
結論から言うと、支払いには応じてもらえませんでした。

相手が中小企業であれ
やはり個人で対会社に向かっていくのは非力だと痛感しました。

しかし残業代は労働基準法に基づいてしっかりと支払ってもらうべきものです!
「みなし残業を雇用契約書で交わしたから…」なんて理由で諦めないでください。私も初めはそう思っていましたが関係ありません。

お給料に反映されないいわゆる「サービス残業」なんて言葉で片付けられるべきものではありません!

未払い賃金をしっかりと支払ってもらうには、
弁護士さんに頼るしかありません。

ただ、いきなり弁護士さんに依頼する必要はありません。

そこで、私がとった行動+どのタイミングで弁護士さんに相談するべきかをお伝えしたいと思います。

弁護士さんに相談しなくても、しっかりと請求に応じて
未払い賃金を支払ってくれる会社もあるはずです。

給料と労働時間

先に私が貰っていた給料と労働時間を紹介します。

職種はサービス業で、
某携帯キャリアの代理店でショップ店員をしていました。

■労働時間
出勤時間:9:30
休憩:60分
退社時間:早くて21時。22時や深夜0時を過ぎることもありました。

■給料
基本給:20万円
残業代:2万円
交通費:支給

ショップ自体の営業時間は、10:00~20:00の10時間です。
9:30から出勤をしている私たちは、休憩60分を引いて、閉店と同時に退社できたとしても“9時間半労働”です。

もう一つ付け足すと、お店を20時ジャストで閉めることができない日も多々ありました。
最終のお客様のご契約が20時ギリギリに決まると、契約からお渡しまで約1時間ほどかかるので、21時ごろにようやく閉めることができます。

■開店前・閉店後の業務内容
開店前:掃除・在庫確認・業務連絡・朝礼
閉店後:掃除・在庫確認、発注・日報・業務連絡・お店のレイアウト変更・終礼

発注やレイアウト変更など営業時間内にできること・できる時はなるべく営業時間内に行っていました。
携帯業界は、キャンペーンがころころ変わるので、POP展開の張替えなどこまめに行う必要がありました。

特に月末は大忙しで、追加施策が頻繁に入るので展開の変更は毎日のように行っていました。
月末はお客様も多くて、20時閉店はほぼありませんでした。

月末の中でもやはり最終日の駆け込みは凄い物でした。
月の最終日は閉店後も大変で普段の作業+棚卸と翌月(次の日)からのPOP展開に変更する作業をするので、
帰れるのは22時、23時でした。

そして退職のキッカケは、突然、残業代もろくに支払わないくせに更に減給をされることが決まりました。
「減給は仕方ないものかもしれませんが、残業代はしっかりと支払ってほしい」と訴えましたが通らず、
この会社を辞めることにしました。

まずは労基(労働基準監督署)へ相談

まず始めに起こした行動は、労働基準監督署へ行って相談をしました。

自分の給料と労働時間を伝えて、正しい残業代なのかを相談しました。
私の場合は実際の労働時間に見合わない金額だったので、本来貰うべき残業代の算出方法を教えてもらいました。

最後には請求書の書き方も教えてもらいました。

労働基準監督署へ行く際には、できれば「雇用契約書・給料明細・タイムカードなど労働時間がわかるもの」を持って行くと明確に答えてもらうことができますよ。

ない場合でも特に問題はありません。

ちなみに、「みなし残業を雇用契約書で交わしていても問題なく請求できる。むしろ会社は残業代を支払わなくてはいけない」というのは労働基準監督署で聞いたことです。

請求金額の計算、請求書を作成

労基に相談へ行った次は教えてもらった算出方法で未払い賃金を出しました。

まずは1時間あたりの賃金を出します。

■時間給の計算方法
月給÷1か月あたりの労働時間=時給

私の場合、
20万円÷(8時間×22日=176時間)=1,136円

■残業代の計算方法
時間外労働の時間数×1時間あたりの賃金×1.25=残業代

私の場合、
1時間半×1,136円×1.25=2,130円

2,130円×22日=46,860円

46,860円-2万円(みなし残業代)=26,860円

26,860円×対象月数=請求額

毎日残業時間はバラバラでしたが、
私の場合は、1時間半は必ず時間外労働をしていたので最低限で計算をした数字です。
実際にこの計算方法で算出して会社に請求した金額は約150万円でした。

そして労基で教わった書き方で
請求書を作成しました。

請求書の書き方は、ご自身で労基に行って聞いてください。

会社に未払い残業代を請求

請求書を作成して、勤めていた会社の本社に行って
直接社長に請求書を突きつけました。

この時に、スマホのボイスレコーダーをオンにして会話を録音していました。
これは必ずやった方がいいと思います。結構性能がいいのでポケットに入れておいても鮮明に録音できますよ。

結果、突っぱねられました。

請求書を出すと、
「で?喧嘩売りにきたん?払わないよ。」

反論をすると、
「前にも同じような人がいたわ~。うちは何回も労基から指導受けてるねん。労基なんて指導して終わりやで?労基なんかに頼ってほんまに取れると思ったん?
裁判するならしてもいいよ?君たちこんなんで裁判起こしても、裁判費用やら弁護士費用やらで逆に損するよ?それでもいいならうちはいくらでも争うけど?」

途中、怒りが爆発しそうになったんですけど
最終的には「相手の方が何枚も上手やった」と悔しさが込み上げてきましたね。

この会社からすれば慣れっこだったんですね。

最後に、
「まぁ顧問弁護士に相談して判断してもらうからまた書面で返事するから待っといて」
と言われてその日は帰りました。

私は書面が来る前にこの時点で完璧に諦めました。

書面が1週間後くらいに来ましたが案の定「支払わない」という内容でした。

この時点で、会社によっては支払ってくれることもあると思います。

弁護士に相談するタイミング

個人であっても未払い請求を会社に出して支払ってくれることもあると思います。
支払ってくれれば弁護士さんに相談する必要は一切ありません。

ただ、私のように突っぱねられるとこのタイミングで弁護士さんに相談してください。

私の場合はアホらしくなり、再度労基に行くこともなく、未払い残業代の請求を諦めました。

ただつい先日、元同僚と話す機会があって、
その会社に未払い残業代を請求して支払いに応じさせることができたって言ったんです。

「え、どうやって?」と思って私の話も伝えると、
その同僚も同じ手順で請求をして初めは突っぱねられたらしいんです。

ただその後にその同僚は諦めずに弁護士の無料相談を使って「取れるか取れないか?」を聞いたそうなんです。
で、「弁護士さんが「取れる」って言ったから依頼をした」っていう簡単な話しだったんです。

それを聞いて私も「よし!じゃあ弁護士通してもう一回請求しよ!」と思って相談しました!

相談した弁護士さんから
残業代などの賃金の請求権は、2年で時効により消滅しますので請求できません。

だそうです。私は退職してから2年以上経っています。
だから私の場合は請求すらできなくなったんです。

未払い残業代や未払い賃金を会社から取り戻したい!と思っている方は、
私の二の舞にならないよう早めに弁護士さんへ相談してください!

自分が一生懸命働いた分です!諦めずに請求をして貰うべきものはしっかりと貰ってくださいね!

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